第23回 題目:하늘과 땅(天と地)
前回紹介した金素月の詩集『ツツジの花』の94番目の「招魂(초혼)」の中で
「하늘과 땅 사이가 너무 넓구나」と詠われている部分があります。
「招魂(초혼)」は以下のサイトの32番目です。
http://cafe.daum.net/ypchung/2Wyx/3447?q=%B1%E8%BC%D2%BF%F9%20%BF%BE%B3%B8
①하늘과 땅いつかは天に今は地で(NO218)
天と地をどのようにみるかによって句が違ってきます。この句ではあの世とこの世と捉えていて、今のこの世でしっかりやらなくてはと詠っています。
②会いたいな하늘과 땅ほど距離がある(NO224)
二次元的な位置の離れを言っているようですが、実際は心的な面における距離感を言っているのでしょう。会いたいけれど、なかなか会えそうにないはがゆい気持ちが伝わってきます。
③하늘과 땅 너랑 나처럼 너무 멀다(NO227)
上の②の句をハングル訳したような句ですが、作者は別です。直訳すると「天と地よあなたと私遠すぎる」といったところでしょうか。
④하늘과 땅人を配して山桜(NO256)
一幅の絵を見ているようです。この句の作者の独特の美と詩の世界が現れているようです。空と大地があり、時は春、山里に桜が咲き、村人の村での営みが描かれる、そんな場面が切り取られています。
⑤하늘과 땅私とあの子の顔面偏差値(NO242)
「月とスッポン」といった意味で「天と地」を捉えている句です。偏差値を「顔面」と結び付けて、顔型重視という見方を批判しているだけではなく、「偏差値」そのものにもパンチを食らわせようという句となっています。
【人気の句】
⑥하늘과 땅間が私の生きる世界(NO206)
空の下での私ともとれますが、もっと大きな宇宙の中の地球とその上にいる私というふうにも読めます。
今生きている位置を空間的に捉え、生きる場所を見つめた句です。この句をハングル訳してみましょう。
하늘과 땅 그 사이야말로 나의 세상